人工透析とは
腎臓の機能が正常な状態の10%以下に低下すると、尿から老廃物や余分な水分が適切に排泄されなくなります。これにより尿毒症・水分過多による心不全等の症状が出てくる危険性があります。その際に、腎臓を介して尿に捨てている老廃物・余分な水分を除去していく代替治療が必要になりますが、これが透析療法になります。
透析療法は一度開始すると永続的に治療が必要となります。
透析療法には、血液透析と腹膜透析の2種類の治療法がありますが、当院では血液透析を実施しております。
血液透析
患者様ご自身の腎臓の代わりに、ダイアライザー（人工腎臓のフィルター）を介して、血液から老廃物や余分な水分を取りのぞく治療です。1回の治療時間で約4～5時間のかかりますが、この治療を週3回通院して行います。
治療中は血液を血管から毎分200ml程度取り出してダイアライザーに通す必要がありますが、治療を開始する前に血管に手術を行う準備が必要となります。
透析開始が予想される1か月以上前には準備の手術が望ましいです。
透析治療を開始するタイミングを逸すると、症状の出現だけでなく、生命予後にも影響するため、医師の判断にしたがって適切な時期で透析開始が必要です。
当院での透析内容
- 慢性維持透析（HD）
- 急性期血液浄化（CHDF、PMX、PE等）
- 腹水濾過濃縮（CART）
透析のスケジュールと体制
- 1クール最大5名
- 透析専任看護師2名
- 臨床工学技士2名
- 月～土曜まで午前、午後の2クール可能
※病室から透析室までスタッフが安全にご案内します。
※体重測定はADLに問わず、安全に実施出来るように吊り下げ式体重計を使用します。
当院で透析対応可能な患者様
- 血液内科疾患、悪性腫瘍の合併症の治療として透析が必要な方
- リハビリテーションを必要とされる透析患者様
- 終末期における血液浄化にも対応（末期癌、心不全、透析困難症）
- 人工呼吸器使用患者様
- 内視鏡検査を必要とされる透析患者様
- レスパイト入院
※上記以外にも様々な病態に対応可能ですのでご相談ください。
